第二項 アコウ大樹の綿はんげ



第二の不思議ポイントは、海沿いの通りに大きくせり出した見事なアコウの大木。ここに出没するといわれた妖怪はその名も

綿はんげ

という。
この不思議ポイントは百聞は一見にしかずなので、まずは下の写真を見てほしい。







写真手前の、車の上に覆いかぶさるように生えている巨大な樹がうわさのアコウ大樹である。背景の山々との区別がつきにくいが、普通の一軒家をゆうに超えるほどのボリュームの樹木だ。妖怪にしろ動物にしろたくさん住んでいてもおかしくない大きさ。まさに妖怪アパートといえる。






近寄って見上げてみるともっと妖怪アパート。何か枝の表面から毛が生えて、のれんのように幾重にも垂れ下がっている。南国の密林にワープしたかのようである。おまけに樹の根元には鳥居や祠まであり(祭られているのはえびす様だそうだが)妖怪が現れるためのお膳立ては全て整ったという感じだ。






前述の通りアコウ大樹は海のすぐそばに生えているので、木の下から海を見やると、視界の上半分は葉のカーテン、下半分は海の絨毯と、緑と青の見事なコントラストを見ることが出来る。美しい景色という側面を持ったポイントでもあるのだ。





実は、このアコウ大樹のすぐ近くに、数十年前綿花工場があったという。
そこで人が亡くなる事件があったそうで、それが元になり、この樹には亡くなった人の霊が出るらしい、綿花工場で亡くなったためか、その人の思いは人間の形をした綿のような姿となり、以後、妖怪「綿はんげ(綿半化)」としてこの樹の下に現れるようになった、という話が発生したと言われている。
「綿はんげ」というどこかメルヘンチックな響きの名前とは裏腹に、裏に回ってみると結構シビアな背景を持った妖怪なのである。
もっとも、そんなことは露知らず、このホームページのためにキャラクター化された「綿はんげ」は、右イラストのように悩みのなさそうなオシャレな生き物になっている。

↑緊迫感ゼロの綿はんげ




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