バシュシューーッ!!

海の中の光景は、どんたたちの想像を絶していました。



「くーっ、絶対つかまえるんだ!死んでも離すなーっ!」
海中では、釣竿を持ったえびす像部隊と、
いつわ町から応援に駆けつけた数十匹の
イルカたちが、必死でピエールに追いすがっています。

「うわぁぁぁ!」
しかし頑張りもむなしく、えびす像たちはどんたたちの
見ている目の前で、一人残らず振り落とされました。
「ピ、ピエールでけえ・・・!」
あまりの迫力にあっけに取られるアズキコンビ。
しかしそんな中、どんたの目が輝きます。
「すごい・・・すごい!ぼく冒険してるんだ!」



「く・・・ちくしょう!」
投げ出されたえびす像の一人が、悔しそうに海底を叩きました。
海の底でうなだれるえびす像たち・・・
イルカたちも悲しそうな目でそれを見ています。




ギュンッ!

「な、なんだあれは!」
えびす像たちの上を猛スピードで通り過ぎた影。
影はまっしぐらにピエールに近づき、飛び道具で
攻撃し始めました。

ドドドド! ドカン!ドカン!

「ピエールがひるんでるぞ!」
「一体何者だぁっ!?」

「ウケケケケ!命中命中!くらえぇぇ!!」

かっぱ潜水艦が鼻から発射する飛び道具は、
アズキトギくんとアズキハカリくんのアズキ妖術です。

「二人とも頑張って!」
「いや、3人だ。頼んだんだな船長!」

アズキハカリくんの粋な言葉で、どんたの油妖術のキレもアップ、猛スピードでピエールを追い詰めます。
「よし!つかまるっ!」


しかし、つかまるまであと一息というまさにそのとき、

「ちょっとまっタイ!」



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